令和2年1月25日の日本経済新聞に「スマホ決済 気づけば借金」の見出しで記事が出ています。スマホを利用した買い物、キャッシュレス決済の普及などが原因で、気づかないうちに多額の借金を抱える人が増えてきているといった内容です。当事務所の代表が、近頃は潜在的にこういう問題も増えてきているのではないかと、その切抜きを持ってきて見せてくれたのですが、内心ドキッとしました。私自身、身に覚えがあるからです。
令和元年10月1日の消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス・ポイント還元事業が始まりました。これにあわせるように、各金融業者はさまざまなキャンペーンを行い、顧客の囲い込みをしています。昨年から、積極的にキャッシュレス決済をするようになったという方も多いのではないでしょうか?
実は私、このキャッシュレス・ポイント還元事業が始まる3年ほど前から、個人的にキャッシュレス生活を試みるようになりました。スマホ決済の普及などで、現金を使わなくても容易に買い物ができるようになり、キャッシュレス生活にすることで
①銀行やコンビニのATMで現金を引き出す手間が省ける
②財布を小さくすることができ、普段持ち歩くものが減る
③ポイント還元がある
④日本以外の外国では、キャッシュレス決済が当たり前らしいので、自分もキャッシュレス生活にしたらかっこよさそう
等の理由からです。実際、
①については、ATMで現金を引き出す機会は相当少なくなり、財布に3000円しか入っていないのにまるまる一ヶ月生活できたこともあり
②については、ズボンの前ポケットに入れておくことができる財布にして、ちょっとした外出ならば手ぶらで大丈夫になり
③については、1年もすれば10000円程度のポイントが貯まり
④については、(完全に自己満足ですが)現金を使わない自分に酔いしれ
私にとって、キャッシュレス生活はメリット以外ないと思っていました。
ところが、そんな生活にはある落とし穴があったのです。
上記のように、還元事業の数年前から自分で勝手に始めたキャッシュレス生活ですが、最初の数ヶ月は快適そのものでした。家族や友人にも、キャッシュレス生活のすばらしさを語り、キャッシュレス決済ができない場面に遭遇すれば少しイラッとし、この世から現金決済を早くなくしてくれとすら思っていました。 ②へつづく